初の“長考できる”国産LLM、どう開発? 「PLaMo 3.0 Prime」の資料公開、PFN

ITmedia AI+ / 2026/4/6

📰 ニュースSignals & Early TrendsIndustry & Market MovesModels & Research

要点

  • PFNがフルスクラッチで開発したLLM「PLaMo 3.0 Prime」β版に関する開発資料を公開し、開発手法の一部と狙いを説明した
  • 事前学習よりも事後学習(教師ありファインチューニング、強化学習など)を中心に据え、長考による高品質推論の最適化に取り組むことが示された
  • 「長考できる」Reasoning重視の方針により、学習・最適化の設計思想がモデル品質に直結する形で提示されている
  • PFNは国産LLMの重要性を主張し、日本の性能が米中に及ばない現状と、将来的な利用制約リスク(供給依存)への備えとして国内開発・運用体制を挙げた

 Preferred Networks(PFN)は4月5日、フルスクラッチで開発したLLM「PLaMo 3.0 Prime」β版の開発に関する資料を公開した。同モデルの開発手法の一部や、同社が国産LLMを開発する理由などを紹介している。

PFNが公開した資料(出典:公開資料、以下同)

 AIモデルの開発は、大量のテキストを学習させて言語能力を高める事前学習と、人間の求める出力を目指す事後学習に大きく分けられる。資料では、主に事後学習に焦点を当て、PLaMo 3.0 Primeのβ版の開発方法を解説している。

 例えば、入力と正解となる出力の組み合わせをAIに学ばせる教師ありファインチューニングや、AIが試行錯誤しながらよりよい出力に改善する強化学習などに関する取り組みを紹介。加えて、長考によって質の高い出力をする推論(Reasoning)機能を最適化するための工夫なども挙げている。

事後学習に関する取り組みの一部(1/3)
事後学習に関する取り組みの一部(2/3)
事後学習に関する取り組みの一部(3/3)

 また、資料ではPFNが国産LLMを開発する理由も説明している。PFNは、日本のAIモデルの性能は現時点で、米国や中国のモデルに及ばないとの認識を示す。一方、米国や中国のAIモデルを、今後も同条件で利用できるとは限らないと指摘する。AIの供給を他国に依存せず、国内で開発・運用する体制などのためにも、国産LLMが重要としている。

国産LLMが重要と指摘

 PLaMo 3.0 Primeのβ版は、PFNが3月19日に公開したAIモデル。既存のAIモデルを下敷きにせず、ゼロベースで構築した。国内で開発されたフルスクラッチモデルでは、初となる推論機能を備えている。

関連記事

関連リンク

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

続きを読むには、コメントの利用規約に同意し「アイティメディアID」および「ITmedia AI+メールマガジン」の登録が必要です