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東京工科大学、通学用バスの自動運転化推進 将来は「レベル4」も

日経XTECH / 3/14/2026

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Key Points

  • 東京工科大学はスクールバスの自動運転化を推進し、八王子キャンパス-八王子みなみ野駅のルートから実証を開始する予定で、将来的には他大学への技術供与も視野に入れている。
  • 実証はレベル2で実施され、認識にはAIを用いる一方、運転操作の決定はルールベースで行われる。ベース車両は日野自動車の「ポンチョ」、センサーは10台のカメラ・8台のLiDAR・GNSS・慣性センサーを搭載し、GNSSが届かないエリアでは詳細地図を活用する。
  • 将来的にはレベル4の実現を目指し、判断を含むAI全体を活用するEnd-to-End(E2E)技術の活用も検討されているが、実現時期は未定。
  • プロジェクトは須田義大教授が主導し、先進モビリティ企業との連携や八王子市との協力を通じて社会実装を目指しており、実証は公道で2026年に実施された。
東京工科大学はスクールバスの自動運転化に取り組む(写真:日経クロステック)
東京工科大学はスクールバスの自動運転化に取り組む(写真:日経クロステック)
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 東京工科大学は、自動運転バスの実用化を加速させる。まずは同大学が運行している通学用バス(スクールバス)について早期の自動運転化を目指す。将来的には、他大学への技術供与や、同大学が立地する東京都八王子市の地域交通支援も視野に入れる。

 同大学は、八王子キャンパスー八王子みなみ野駅間、及び八王子キャンパスー八王子駅南口間の2ルートでスクールバスを運行している。そのうち八王子みなみ野駅ルートから自動運転化に着手する。同ルートは周回型のルートで、ほぼ直進と左折で構成されているため、自動運転化しやすいと判断した。

「E2E」も検討

 2026年3月9~10日に実ルート(公道)で実証実験を行った。乗車したのは主に同大学の教員で、学生は乗せていない。それに先立って同月7日には、八王子市長の初宿和夫氏や同大学学長の香川豊氏、報道陣を乗せて走行する「試乗会」を行った。

 プロジェクトを主導するのは、同大学未来モビリティ研究センター長、教授の須田義大氏。自動運転やMaaS(次世代移動サービス)研究の「大家」である。自動運転研究を強化したかった東京工科大が熱心に招請し、2025年4月から現職を務める(同年3月に東京大学を定年退職し、現在は名誉教授)。

プロジェクトを主導する東京工科大学の須田氏(左)と、試乗会に参加した八王子市長の初宿和夫氏。自動運転技術によって交通インフラの充実を図りたい同市の協力も得ながらプロジェクトを進める(写真:日経クロステック)
プロジェクトを主導する東京工科大学の須田氏(左)と、試乗会に参加した八王子市長の初宿和夫氏。自動運転技術によって交通インフラの充実を図りたい同市の協力も得ながらプロジェクトを進める(写真:日経クロステック)
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 試乗会を含め実証実験は、人(ドライバー)の監視が伴う「レベル2」で行った。歩行者や車両などの認識にはAI(人工知能)を用いているが、判断にはAIを用いていない。事前に設計したアルゴリズムに基づいて運転操作を決定する、いわゆる「ルールベース」である。自動運転システムは、先進モビリティ(茨城県つくば市)が開発した。同社は、須田氏らの研究成果を社会実装することを目的に2014年に設立された東京大学発のベンチャーだ。自動運転バスのベース車両には、日野自動車の「ポンチョ」を用いた。

 認識に用いるセンサーとしては、10台のカメラや8台のLiDAR(レーザーレーダー)、GNSS(全球測位衛星システム)、慣性センサーなどを搭載している。加えて、ルート上にGNSSの電波信号を受信できないエリアが存在することもあって、ルートの詳細地図も保持している。記者が乗った試乗会でも、ほとんどのエリアはGNSS情報を基に走行していたが、一部のエリアでは自己位置の情報源を詳細地図に切り替えていた。

 須田氏は、将来的にドライバーの監視が不要な「レベル4」を目指すと語った。加えて、レベル4の実現には、判断も含めてAIを全面的に活用するEnd-to-End(E2E)技術が有力なアプローチであるとの認識も示した。ただし、レベル4に移行する時期、E2Eを採用する時期などについては明言していない。また、東京工科大としてもスクールバスを自動運転化する時期の目標を明らかにしていない。

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